約6000種類ある投資信託。これから投資信託わ を始める方に参考となるように、投資信託の種類をファイナンシャルプランナーである筆者がシンプルにわかりやすく解説します。
ETFやREITについても軽く解説します。分配金の有無で変わる複利効果などもこちらで解説していますので参考にしてみてください。
過去の記事でコストや税金、リスクとリターンなどについて解説した記事がありますので、参考にしてみてください。
目次
投資信託のパフォーマンスによる分類
投資信託の運用パフォーマンスによる違いは、指数に連動するインデックス型、指数よりを上回る運用成果を目指すアクティブ型、安定性重視のバランス型とおもに3種類に集約されます。(下記図解参考)
アクティブ型(アクティブファンド)は、ファンドマネージャーが独自の視点で厳選した銘柄で構成。ファンドマネージャーと運用会社の力量で運用成果が変わりますが、インデックス型よりも大きく収益を上げることも可能な投資信託です。
インデックス型(インデックスまたはパッシブファンド)は、S&P500やNYダウ、または債券指数のような指数とほぼ同じ値動きをするように運用される投資信託です。
バランス型とは、株式や債券など一つにの金融資産に偏ることなく、複数の金融資産にバランスよく投資する投資信託です。値動きのことなる資産に分散することで、リスクを軽減して安定した収益を得ることを目的としています。
いずれも投資信託全体の利回りは1%〜5%程度はあります。インデックス型では1%〜3%前後の利回りが多く、アクティブ型で平均3%〜4%以上の利回りとなっています。
バランス型は株式、債券、REIT、そして国など銘柄の比率を何に大きく振るかで変わりますが、利回り平均では1%〜4%といったところです。
アクティブファンドやバランスファンドは利回りは高めになりますが、運用に労力を使うため保有中にかかる信託報酬は高めになります。
投資信託の大まかな分類と用語については以下を参照してください。
投資を始める年齢やライフスタイルにより人それぞれおススメできる投資信託は異なりますが、年齢が20代で先の運用期間が長期が可能ならアクティブ型で積極的に運用するのも良いでしょう。
また定年後の退職金などを運用に活用する場合は元本割れリスクの小さい債券型の比率を多くした投資信託で運用するなど、目的と運用年数により選ぶ投資信託は異なります。
インデックス型なども指数に連動する以上、コロナショックなどの暴落が起きた場合は資産が目減りするリスクもありますので、売却のタイミングを先延ばしにするなどして、下落リスクにも考慮して、目的に合った投資信託を選びましょう。
上場投資信託ETFとREITとは
上場株式と同じように証券取引所に上場され、個人投資家が証券会社を通じ自由に売買できる投資信託がETFとREITです。
ETFとは上場投資信託と呼ばれ、証券会社を通じ株式市場で自由に売買できる投資信託です。
日経平均やS&P500に連動するETF、コモディティと呼ばれる商品先物(原油ETFなど)があります。
指数に連動するインデックス型、指数の2倍の値動きとなるレバレッジ型、そして指数と逆の値動きをするインバース型など、数多くのETFが提供されています。
- ETFの主な特徴
- 分配金がある
- 自由に売買できる
- インデックス型が多い
- 低コスト
以上の特徴があり、FIREに向いている商品ともいえます。
買い方も証券会社を通じ指値や成行注文で購入します。
分配金は年一回から年4回などETFにより違いがあります。信託報酬もiシェアーズ JPX日経400 ETFを参考にすると0.05%と、インデックス型の投資信託の平均0.1%以上のものと比べると低く抑えられています。
主なデメリットはiDeCoは対象外、積立NISAは本数が少ない(2022年4月現在 7本)、自動積立ができる証券会社が少なくSBI証券とマネックス証券などのごく一部の証券会社でしか対応していません。
投資信託とは別に、分配金や売買益で収益を得る目的で利用するにはよい商品といえます。
REITとは上場不動産投資信託のことで、証券取引所に上場され、株式やETFと同じように個人投資家が自由に売買できる投資信託です。
投資家から集めた資金で不動産に投資し、分配された利益を投資家に分配する商品で、日本ではJ-REITと呼ばれています。
オフィスビルや商業施設、マンションのほか星野リゾート・リート法人のようなホテル不動産などもあり、約50種類のREITがあります。
購入価格が平均10万円から100万円前後とやや高めとなっていて気軽に買える商品ではないですが、自分で不動産を持つよりも手軽に不動産投資を始めるには検討してみたい投資信託といえます。
投資信託とETFの主な違いは下記図を参考にしてください。
またETFとREITを組み込んだ投資信託も用意され、ファンド・オブ・ファンズと呼ばれる投資信託の一種となります。
投資信託の分配金はどうするか
では最後に投資信託の分配金の扱いをどうするかをみてみましょう。
投資信託には年一回または毎月、分配金が貰える投資信託と、分配金は出ませんが自動的に再投資される投資信託があります。
運用目的によりそれぞれ異なりますが、長期運用で複利の恩恵を受けるには、分配金は再投資したほうが複利効果により資産は大きく増えやすいといえます。
分配金の原資は、ファンドによる株式などの金融資産の売買益や配当金などで、分配金が支払われると純資産総額の減少なども生じます。
分配金には課税対象の普通分配金と、非課税の特別分配金にわかれ、課税された分配金の残りを受け取るか、または再投資に回すかになります。
複利と単利の利回りの違いは以下を感じになります。
長期・分散・積立が基本となる投資信託では複利の効果は無視出来ないので、分配金にこだりがなければ再投資したほうがより大きな資産運用結果が望めることになります。
目的は人それぞれ異なりますので、分配金を貰いながら投資を実感するのか、資産をより増やしたいのかで検討してみるのもよいでしょう。
まとめ
投資信託の大まかな種類とETFやREITについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
個々の目的別により、これ一択という商品はあひませんが、自分に合った運用スタイルと目的に沿って投資信託選びに活用してもらいたいと思います。
過去の記事ではコストや税金、リスクとリターンについても解説していますので、詳しく知りたい方はぜひ一読をお願いします。
またFPが選ぶおすすめの投資信託などもブログを通じて紹介していきますので、また興味があれば訪問していただければ幸いです。
では最後に投資に役立つ書籍などを紹介していきますので、よろしくお願いします。
FPが選ぶ投資に役立つ書籍3選
吉澤 大著 『金融商品の解剖図鑑』
税理士である吉澤大氏の『金融商品の解剖図鑑』です。投資信託から株、不動産そしてNISAなど投資に関することを全て網羅した内容になっています。大まかな金融商品を理解するのにオススメの一冊です。
クリスティー・シェン&ブライス・リャン著『FIRE最強のリタイア術』
クリスティー・シェン&ブライス・リャン著『FIRE最強のリタイア術』最近耳にするようになった早期リタイア術であるFIRE。そのFIRE第一人者である著者の日本版です。FIREを目指す目指さないは別にして、日々の節約から効率的な資産分配、資産の管理法まで記されています。
朝倉智也著『ETFはこの7本を買いなさい』
金融情報サイトモーニングスター社長の朝倉智也著『ETFはこの7本を買いなさい』オススメのETFについてわかりやすく解説されています。投資信託とは別に分配金目的などでETFを検討している方にオススメの一冊です。
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