東証市場概況
2023年4月6日の東証市場は続落しました。
日経平均株価は前日比-340円63銭(-1.22%)の27,472円63銭でした。
米国の弱い経済指標により米国市場がまちまちな結果に。日本市場もリスク回避の売りに押され、米国同様食料品などディフェンシブが買われました。
中国への半導体関連の輸出規制などが嫌気され、SOX指数およびナスダックが下落、日本市場も主力の東京エレクトロンなど半導体製造装置関連が大きく下落しました。
またファーストリテイリングなど主力値嵩株も下落しました。
キッコーマン、アステラス製薬などディフェンシブとされる食料品や医薬品などは買われました。
米国市場情報
米国5日のNYダウは反発しました。
NYダウ平均 33482.72ドル(+80.34 +0.24%)
S&P500 4090.38ポイント(-10.22 -0.25%)
ナスダック 11996.86ポイント(-129.47 -1.07%)
本日の米国市場はISM非製造業景気指数が市場予想を下回ったことに加え、ADP雇用統計も予想を下回り景気減速が懸念されまちまちな動きとなりました。
長期金利下落および弱い経済指標はFRBによる利上げが緩むと期待され株価には良い影響を与えますが、景気悪化してもインフレが進むスタグフレーションが懸念された形となります。
前日でも指摘しましたが、VIX指数は20ポイント前後と大きく上昇しているわけでもないので落ち着いた印象です。
テクニカルでは3指数ともサポートされやすいラインでは下げ止まっているので週末の雇用統計に向けて市場は注目といえ、ディフェンシブ銘柄が中心にダウを支えることになりました。
東証市場情報
東証プライムの売買代金は概ね2兆8165億円、売買高は11億4600万株でした。
東証プライムの値上がり株は303、値下がり株は1476、変わらずは56でした。
電気・ガス、医薬品、食料品とディフェンシブのみ上昇しました。
機械、海運、電気機器、鉄鋼など景気敏感株は下落しました。
テクニカルでは前日から下向きのギャップを空け下落。
前日に下げ止まりを確認したいとしていた一目均衡表の雲にサポートされる形になりました。
25日移動平均線割れ、ボリンジャーバンドの傾きが下向きに変わったことはやや懸念すべきポイントで、下げすぎからの自立反発は入りそうですが、下げ止まりのサインもないので注意しましょう。
まとめと注目銘柄
前日に続き米国経済への懸念が前面に出ました。
米国金利が下がると株式市場とくにハイテク株など高PER株には追い風となりやすいですが、市場はスタグフレーションを警戒しているといえます。
きつい下落でもサポートされやすい価格で維持できたのは米国VIX指数およびSTOXX指数が20ポイントを大きく上回ることがないので落ち着いているからと言えます。
楽観的ではありますが、週末には米国失業率が市場の注目で、その金曜は米国など一部の市場が聖金曜日で休場とあり日本市場の週末は様子見もしくはポジション整理による変動性に警戒が必要です。
この記事へのコメントはありません。