東証市場概況
2023年1月13日の東証市場は反落しました。
日経平均株価は前日比-330円30銭(-1.25%)の26,119円52銭でした。
米国CPIが結果によりインフレが鈍化したことで利上げが緩むとの期待から3指標そろって上昇しました。長期金利が低下するとの思惑からドル売りが加速し、1ドル130円を下回り129円台と急速に円高となり日本市場は円高を懸念した輸出関連株の売りが相次ぎ下落しました。
もっとも前日まで5日続伸と週明け要因も重なり3ケタを超える下落幅となりました。
前日決算で増収減益となったファーストリテイリングは8%近い下落となり日経寄与の高さから指数を押し下げました。
反面、台湾のTSMCが日本に半導体工場建設を検討していることが明らかになり東京エレクトロンなど半導体関連銘柄は買われました。
米国市場情報
米国12日の米国市場は続伸しました。
NYダウ平均 34,189.97ドル(+216.96 +0.64%)
S&P500 3,983.17ポイント(+13.56 +0.34%)
ナスダック総合指数 11,001.11ポイント(+69.44 +0.64%)
今朝の米国市場は、朝方は失業保険継続受給者数が予想よりも大幅に低下したことで労働市場の活況から利上げが懸念され取引開始時は売りが先行しました。
しかし、注目していた米国CPIが予想よりも下回ったことでインフレの鈍化となり、FRBによる利上げが緩むとの期待から買い戻されました。
上げ幅は小幅なものとなりましたが、先行きの利上げは0.25%で収まるとの見方もあり米国経済のリセッションも懸念されるほど悪くならないとの見方もあるのでやや様子見ムードといえます。
東証市場情報
東証プライムの売買代金は概ね3兆4556億円と久々の3兆円超、売買高は14億7983万株でした。
東証プライムの値上がり株は597、値下がり株は1171、変わらずは70でした。
銀行、鉄鋼、空運業、証券・商品先物取引業、保険など金融関連が主に買われ、景気敏感の一角も買われました。
輸送機器、精密機器などの輸出関連は下落しました。
テクニカル的には前日の高値と安値を切り下げ下落。5日移動平均線を割り込み、一目均衡表の転換線に下値を支えられ取引を終えしました。
前日までの続伸など利益確定が出やすかったこと、来週の日銀金融政策決定会合を警戒した形になりました。
日銀の金融緩和修正の副作用の点検など、さらに追加の修正が行われるか引き続き注目が集まります。
日本10年債券が0.5%を超えるなどの報道もありましたが、米国はインフレ率の鈍化次第では利下げ方向、日銀は金融緩和修正がさらに進むとよりドル円レートが円高方向に振れやすくなるので自動車など輸出関連への投資は慎重になりましょう。
週明けの日銀の金融政策の方向性次第では銀行株引き続き注目となります。
動きにくい相場ですが、決算シーズンも迎え決算を手がかりとした材料もあるので継続してウォッチしてみましょう。
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