東証市場概況
2022年12月5日の東証市場は小幅に反発しました。
日経平均株価は前日比+42円50銭(+0.15%)の27,820円40銭でした。
前週末の米国市場のまちまちな結果、為替相場も1ドル134円台と円高傾向とあり方向感のつかみにくい相場となりました。
米国2日に発表された11月雇用関連の数値が力強い結果を受け、FRBによる利上げが再燃。一時300ドルを超えるほど売りが先行しましたが、パウエン議長講演による利上げペースの緩和などが期待され、長期金利が低下、ダウは小幅にプラス圏内まで反転し取引を終えました。
対して日本市場は特段の買い材料はなく、取引開始時は売りが先行しましたが、米国ボーイングの株高を受け、航空関連のJALやANA、ジャムコなどが買われました。
来週のFOMC前、そして米国は日本時間の今夜にPMIやISM非製造業景気指数など週前半から後半にかけては神経質な展開となるでしょう。
米国市場情報
米国2日の米国はダウのみ上昇のまちまちな結果でした。
NYダウ 34,429.88ドル(+34.87 +0.10%)
ナスダック指数 11,461.50ポイント (-20.90 -0.18%)
S&P500 4,071.70ポイント (-4.87 -0.12%)
米国労働市場が強い内容となったことを受け、FRBによる利上げが再燃、ダウは売りが先行しましたが、長期金利の下落などを受け買い戻しも入り、横ばいで取引を終えました。
失業率は3.7%(予想3.7%)、平均時給0.6%(予想0.3%)、非農業部門雇用者数26.3万人(予想20.2万人)で、来年からは米国の景気減速が確実視され、今回の雇用統計の発表がピークであると確実視されました。
半導体ソリューションを提供するマーベル・テクノロジーが四半期の予想を下回り、半導体の需要減が半導体以外の企業にも影響をあたえると嫌気されました。
今週の米国は5日にPMI、6日未明にISM非製造業景気指数、そして13から14日にかけてFOMCなどが予定されていますので、週前半は神経質な展開が予想されます。
東証市場情報
東証プライムの売買代金は概ね2兆6420億円、売買高は10億6925万株でした。
東証プライムの値上がり株は616、値下がり株は1136、変わらずは84でした。
鉄鋼、鉱業、空運、小売、繊維、卸売、石油・石炭、非鉄金属、化学などの素材系、内需の一角などが買われました。
円高により収益悪化が嫌気され自動車株などの輸送機器などは売られました。
テクニカル的には前日の高値と安値におさまる持ち合いで、25日移動平均線が抵抗となり値幅は限定的となりました。
安値では一目均衡表の基準線にサポートされ、やや様子見相場といえるでしょう。
明日以降、調整が進む場合は75日移動平均線が横たわる27,500円程度に支えられるかがポイントです。
FRB12月の利上げが緩むとこの期待で上げた株式市場でしたが、やはり金融引き締めへの懸念は強く残りました。
そして労働市場強いですが、来年以降は景気減速との見方が多く、株式市場に変動を与えました。
全体相場は動きにくいですが、個別ではやはり半導体セクターの一角は買われていて、本日もレーザーテックは続伸。
オムロン(6645)も本日は5・25・75日移動平均線を抜けトレンド転換。一目均衡表の先行線2にかかる雲を抜けてくるか注目してみましょう。
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