角川総一著 『金利』と『お金』のことがわかる本。超
低金利な日本では金利の動向を気にするときって家を買う時くらいでしょうか。銀行預金で現状0.002%付近で横並びで、100万円預けてても20円で、そこから源泉徴収で20.315%引かれるので雀の涙とはこのことでしょうか。
金利・利回りの考え方は、投資において貴重な考え方です。私も日本や米国などの金利動向は注視しております。2021年春頃にアメリカ債金利上昇によりダウ指数が下落したように、金利と株価は切っても切り離せない関係です。株式以外でも、FX(為替)や投資信託(騰落率)、不動産投資(表面利回り・実質利回り)、これらの投資をしてる人には、金利動向などは身近な存在でしょう。
投資をしなくても、普段の生活でも利回りの考え方はお金をコントロールする上で大切な考え方です。著書に載ってましたが、普段の買い物でもポイント10%還元か10%割引なら、間違いなく10%割引を使う方がお得です。他にも、保険料やNHK受信料の一括前払い納付など、前払いで一括納付すれば割引が受けられ、年間で見ると使えるお金が増えることになります。金利とは将来使えるお金の人質と言い換えられます。
日銀が薦めるマイナス金利など、ひと昔前は教科書的には金利を下げると、企業の借入コストが抑えられ設備投資などの資金にあてられ生産拡大により売上があげられましが、消費の落ち込みと企業の資金余剰により、そのような前提はなくなりました。我々一般消費者も景気の先行き不安から低金利の住宅ローンを借りて家を買う選択肢も崩れ、若者の車離れなどローンを組んで消費する意欲が薄れてきたことも、景気の回復の足枷になり、金利を下げただけでは教科書通りに景気回復しなくなりました。
老後2000万円問題と騒がれてましたが、貯蓄から投資へをスローガンではないですが、銀行預金も流動性の担保と決済ツールという意味では無くてはならない存在です。
普段の生活のお金のコントロールにも、そして投資を学ぶ上では金利は貴重な指標です。金利を知ってる人も知らない人も、身近な事例からわりやすく解説した、読みやすい一冊です。
『金利』と『お金』のことが3時間でわかる本
角川総一著 (明日香出版社)
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