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東証市場概況
2023年3月10日の東証市場は反落しました。
日経平均株価は前日比-479円18銭(-1.67%)の28,143円97銭でした。
前日の米国市場がシルバーゲートの下落を受け銀行株を中心に下落。バイデン大統領の財政赤字対策の発言もあり下落。日本市場もリスク回避の売りが優勢となりました。
SQ通過、週末要因、日銀会合と変動性を高める要因が重なったこと、そして今夜の米国失業率を見極めたいことで幅のある下落となりました。
直近では日経続伸などでトレンド系やオシレータなどのテクニカルでも過熱感のサインはあったので利益をかためる動きになってもおかしくなかった相場でしたが、来週以降のトレンドの方向性に注目が集まります。
米国市場情報
米国9日のNYダウは続落しました。
NYダウ平均 32254.86ドル(-543.54 -1.66%)
S&P500 3918.32ポイント(-73.69 -1.85%)
ナスダック 11338.36ポイント(-237.64 -2.05%)
本日の米国市場は取引序盤は新規失業保険申請数が予想を上回り景気回復が鈍化したと認識され過度な利上げが和らいだことで買いが先行するもFTX破綻の影響によりシルバーゲートの存続に疑義が生じ急落。JPモルガンなど他の銀行株へも影響を与えたことで銀行株が大きく下落しました。
またバイデン大統領が財政対策で富裕層などへの増税案を発言したことも投資家心理を冷やしました。
米国3指数他、ラッセルもテクニカルでは短期的な調整に入る形になり警戒が必要です。
東証市場情報
東証プライムの売買代金は概ね4兆1566億円、売買高は16億9375万株でした。
東証プライムの値上がり株は125、値下がり1673、変わらずは37と売買代金を伴ったほぼ全面安となりました。
ゴム・製品、パルプ・紙の2業種のみ上昇。
銀行、海運、保険、証券・商品先物取引、小売、サービスと金融から景気敏感の一角、内需がおもに下落しました。
テクニカルでは前日から下離れして取引開始。上下の髭が短い、長い陰線で下げの強さを表します。
米国株安、直近の日経の強さ、日銀会合と重なったことを考えると許容の範囲といえます。
問題はどこまで下げが続くかで、サポートとなる25・75日移動平均線、一目均衡表の基準線と転換線などを一つの確認するポイントとします。
深い調整にはなりづらいと考えていますが、株価の動きはわからないので下げ止まりを確認するまでは新たに買いを入れるのは控える形でよいでしょう。
まとめと注目銘柄
黒田総裁最後の日銀会合は現状維持という形で、金融緩和修正の思惑で買われていた銀行株が下落しました。長期的にはゼロ金利の国にお金が留まり続けることはないといえるので、日銀の金融政策は継続してウォッチしていく必要があります。
警戒すべきは米国のSVB傘下のシリコンバレー銀行閉鎖の影響がどの程度市場を動揺させるかで、個人的には影響度は限定的とみていますが、有事の金と言われるように金などの商品なども投資対象として検討してみるのはよいかと思います。
個別ではフィットネスジムを展開するFFJ(7092)なども面白い位置にありますので注目してみましょう。
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