前回ブログ(2022年3月期決算分析①)の続きです。
投資歴15年のFPが教える投資のお話。今回は商社や自動車、そして半導体などの主力企業を、テクニカルとファンダメンタル両面から簡単にわかりやすく分析したいと思います。
※投資は自己責任でお願い致します。私個人が売買候補にいれている銘柄もあり、売買のタイミングや断定的な売買価格などは差し控えさせて頂きますのでご了承ください
目次
三菱商事(8058)
日本を代表する財閥系商社の三菱商事(IFRS基準)の2022年3月期の決算をみてみましょう。
2022年3月期の売上(収益)は17兆2,648億円(前期比34.0%)で当期純利益は1兆40億円(+659.6%)と増収増益でした。
エネルギー資源価格の上昇など取引利益の上昇、自動車関連の金属製品の価格上昇などで収益が前期よりも大幅に改善しました。
23年3月期通期の見通しは親会社に帰属する当期純利益は8,500億円と前期より減益の予想。
資源高騰リスク、金利リスクや地政学リスクなどで現時点では先行きが不透明なので控えめな結果となりました。
キャッシュフローでは営業C/Fはおよそ1兆円、投資C/Fは-1,600億円の投資、財務C/F は-6,900億円を配当や短期の返済にあてています。
テクニカル的には決算発表後の5/11に4,000円を割り込むほど売られましたが、5/13時点で75日移動平均線を超え25日移動平均線にむかって上値を追う形で、節目となる4,300円を超えるかが注目ポイントになります。
配当利回りは3.5%、PERは7.4倍です。
ソニーグループ(6758)
コロナ禍では巣ごもり需要からPlayStationなどゲーム機の高需要と自動運転やスマホ用のカメラレンズに、そして保険などの金融事業などコングロマリット的な企業になりました。
わたし個人が使用している一眼カメラもソニーαシリーズで価格とのバランスがよくお気に入りのカメラです。
2022年3月期の業績は売上高9兆9,215億円(前期比+10.3%)で営業利益は1兆2,023億円(+25.9%)と増収増益でした。
映画事業とエレクトロニクス部門が前期に比べ伸び率が高かったです。
2023年通期の連結業績予想は増収増益になる営業利益1兆1,600億円(-3.5%)を予想。
配当性向が10%程度と低めで、PERは16.5倍(5/14時点)です。
株価のトレンドとしては2022/1/5の終値15,520円から下落基調で、75日移動平均線がかかる12,000円を超えるかがポイントになります。
東京エレクトロン(8035)
半導体製造装置メーカー大手の東京エレクトロンです。今後の半導体需要拡大に向け、宮城県に開発棟を建設(プレスリリースより)するなど積極的に設備投資をする会社でもあります。
リモートワークや動画コンテンツによるサーバー需要拡大など今後も半導体は旺盛な需要が見込める分野でもあります。
2022年3月期の通期の本決算は売上高2兆38億円(前期比+43.2%)で営業利益は5,992億円(+86.9%)と増収増益に。
2023年3月期の連結業績予想も増収増益の売上高2兆3,500億円、営業利益7,160億円を予想。
配当利回りはおよそ3%、配当性向も50%と株主還元もよい会社です。
株価はPER17.0倍。2022年1/4の終値68,420円から下落基調ですが、ソニーグループと同じく米国金利上昇による影響が響いておりますが、5/13の株価終値で長期の指標となる75日移動平均線をまたぎました。
旺盛な半導体需要と増収増益、積極的な投資の株主還元など優良企業として株価上昇のトレンドに乗り再び60,000円台の株価を目指していくか注目です。
スノーピーク(7816)
キャンプ用品などの高品質アウトドアメーカーのスノーピークです。こちらは業績もよいのですが、株価のトレンド的に目が離せなかったので注目銘柄として載せました。
コロナ禍でアウトドア需要の高まりなどで、業績を前年度の160億円台から一気に250億円に伸ばしました。
2021年12月期の本決算は2022/3/28でした。売上高は257億円、営業利益は38億円でした。
今期も増収増益の連結予想で売上高327億円(前期比27.2%)営業利益は52億円(37.0%)の予想です。
株価のトレンド的には2022/1/28の安値2,071円を底値にまちまちな動きで、5/11の安値2,015円を割り込むことがなく、来週以降上昇への挑戦をするかがポイントになります。
以上の4社を取り上げてみました。次回は日本の主要産業の自動車メーカーを比較していく予定です。
引き続きよろしくお願いします。
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