東証市場概況
2023年1月12日の東証市場は小幅に続伸しました。
日経平均株価は前日比+3円82銭(+0.01%)26,449円82銭でした。
朝方の米国市場3指標そろった上昇で取引開始時は買いが先行しましたが、すぐさま利益確定の売りに押され方向感のないまま取引を終えました。
米国市場はCPIが鈍化するとこの期待でFRBによる利上げペースの緩みが期待されたことでリスクオンモードに。
対して日本市場は日銀の金融緩和修正の副作用の調査や追加の金融緩和修正などが警戒され、為替相場の変動まであいまって投資家心理を冷やしました。
もっとも年初から日銀の金融政策の先行きには要注意と解説していたこともあり、想定内といえるでしょう。
銀行株は買われ、不動産など借入規模の大きい金利敏感銘柄は売られました。
日米ともに利上げが警戒される中、今夜未明に発表される米国CPIに注目が集まります。
米国市場情報
米国11日の米国市場は続伸しました。
NYダウ平均 33,973.01ドル(+268.91 +0.80%)
S&P500 3,969.61ポイント(+50.36 +1.28%)
ナスダック総合指数 10,931.67ポイント(+189.04 +1.76%)
本日の米国市場は3指標そろって上昇しました。今夜発表の米国CPIがインフレを後退させる見方が多く、やや見切り発射的に株買いが進みました。
米国CPIの結果次第ではさらなる上昇も期待でき、NYダウ34,000ドル台復帰およびS&P500 3400ポイント台が復帰するか注目です。
釘を刺すようですが、週末は大手銀行の決算もあり、決算次第では銀行関連の変動性に注意しましょう。
東証市場情報
東証プライムの売買代金は概ね2兆8018億円、売買高は12億3892万株でした。
東証プライムの値上がり株は742、値下がり株は1002、変わらずは94でした。
銀行、非鉄金属、保険業、鉱業、鉄鋼など金融関連から景気敏感が買われました。
不動産、繊維製品、その他製品などは1%超の下落となりました。
テクニカル的には前日の高値と安値を切り上げたので形では上昇ですが、下髭の長い陰線で節目の26,500円を超えたところで抵抗にあい下落しました。
12/21.22.27、そして本日と節目の26,500円付近で抵抗にあった後反転しているので、強いレジスタンスがあることは認識しましょう。
中国のビザ発給停止と日中関係の緊張の高まりによるインバウンドの懸念など、春節を期待した銘柄の物色は慎重に行いましょう。
年初の2023年の展望の記事でも解説したように銀行などの金融関連はやはり注目し、金利敏感となる不動産や建設、電気・ガスなど借入の多い企業への投資は慎重になりましょう。
本日決算のファーストリテイリングは海外売上の伸びたことで増収増益に。明日のマーケットがこの結果をどう判断するかで、小売関連や値嵩株に資金が流れるかが期待されます。
12/26〜12/30の投資部門別売買状況では海外投資家は日経銘柄の割安感から買い越しに転じているので、本日の米国CPIの結果次第では値頃感の強い主力大型株に注目してみましょう。
またドル円レートに関しても現在は下値を1ドル130円付近で支えられた相場ですが、日銀の金融政策修正が追加された場合、さらに円高に振れやすくなるので、輸出関連銘柄への投資は少ない株数でのトレードを心掛けましょう。
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