東証市場概況
2022年11月1日の東証市場は続伸しました。
日経平均株価は前日比+91円46銭(+0.33%)の27,678円92銭でした。
NY市場は長期金利上昇が嫌気されたのと前日の前週末の急伸もあり利益確定に押され3指標揃って下落。
時間外の米国株価先物指数の反発、上海市場および香港市場が上昇したことで日本市場も上値は重いながらも上昇して取引を終えました。
前日の解説で注目していたメルカリは400円高と躍進。また取引時間中に四半期決算を発表したトヨタ自動車(7203)は午前までの上げ幅を打ち消しながらマイナス圏で取引を終えました。
米国時間の今夜から始まるFOMCでのパウエル議長発言(結果は日本時間3日未明)などに注目が集まり、一方的にポジションを傾けるのがとりづらい状況となるでしょう。
米国市場情報
米国31日の米国市場情報は反落しました。
NYダウ工業株30種平均は前日比-128.85ドル(-0.39%)の32,732.95ドル
S&P500は前期比-29.08ポイント(-0.75%)の3,871.98ポイント
ハイテク関連ナスダック総合指数は前日比-114.31ポイント(-1.03%)の10,988.14ポイントでした。
週明けのNY市場は3指標そろって下落しました。明日から始まるFOMCおよび月末要因も重なり、ややリスクオフモードとなりました。
11月のFOMCでは0.75%の利上げは織り込まれていますが、パウエル議長による今後の利上げペースの見通しが注目される形です。
長期金利も再度4%台へ突入したことで、ハイテク株や半導体関連株が売られました。
東証市場情報
東証プライムの売買代金は概ね3兆1220億円、売買高は12億3255万株でした。東証プライムの値上がり株は849、値下がり株は911、変わらずは77でした。
卸売、鉄鋼、食料品、空運、鉱業、非鉄金属と内需から景気敏感、素材系の一角が買われました。
金属製品は売りがきつく、バルチック海運指数下落により海運株も売られました。
テクニカル的には前日の高値と安値を切り上げで上昇トレンド継続。一目均衡表の先行線1と雲付近で抵抗にあいましたが、心理的な抵抗としていた75日移動平均線を2日連続で超えたことは投資家心理としてはポジティブにとらえてよいでしょう。
いよいよ始まる米国FOMC。市場は0.75%の利上げを織り込んでいますが、注目は今後の利上げ動向についての言及。ハト派よりの思惑もありますが、結果を反映するのが日本時間3日未明で日本市場は祝日で休場。
4日の日本市場で織り込むことになりますが、週末の金曜と、その後の夜には米国で失業率の発表とまちまちなムードが予想されます。
そして今夜の米国市場はISM製造業景気指数、明日はADP雇用統計などインフレの指標および景気のものさしとなる指標が多く発表され、強い経済指標の結果となると、再度利上げペース加速への懸念から株式市場に影響を及ぼしかねないことは念頭にいれましょう。
日米金利差が広がる中、日本の主力産業である自動車業界ではトヨタ自動車の決算が発表されました。通期の売上にあたる営業収益予想を前回予想34兆5千億円から36兆円に修正。
営業利益予想は据え置きの2兆4000億円とし、半導体不足、金利上昇、原材料高騰などで第2四半期営業利益は1兆1414億円(前年同期比-34.7%)となりました。
配当金では前期から1円増配の1株あたり25円となりましたが、半導体不足などで年間生産台数を970万台から920万台に減産したことで、取引時間中の株価を下落させる要因となりました。
反対に前日のANA(9202)しかり、本日決算発表のJR西日本は連結経常収益前年同期874億円の赤字から、23年3月期第2四半期(4〜9月)は277億円の黒字の結果に。
経済活動の復活による人流の活発化や旅行支援などで大きく黒字転換しました。
今週発表予定の日本企業の決算で、一つの山は過ぎますが、インバウンドはしばらく注目してみてもよさそうです。
出遅れ気味のオープンドア(3926)なども注目してみる価値はありそうです。
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