東証市場概況
2022年9月21日の東証市場は反落しました。
日経平均株価は前日比-375円29銭(-1.36%)の27,313円13銭と7/20以来、2ヶ月ぶりの安値となりました。
米国FOMC政策金利発表を控え米国市場3指標揃った下落の流れを受け、日本市場もリスク回避の売りに押され下落しました。売り一巡後も値頃感から主力の値がさ株が買われましたが、時間外の米国先物指数の軟調な動き、中国・上海市場や韓国市場など欧米・アジアの世界的な株安により日本市場の積極的な売買につながりませんでした。
日本時間今夜未明に発表される米国FOMCでは金融引き締めに積極的なタカ派寄りの姿勢を強めており様子見が広がりましたが、その結果を織り込む明日以降の日本市場に注目です。
米国市場情報
米国20日の米国市場は反落しました。
NYダウ工業株30種平均は前日比-313.45ドル(-1.01%)の30,706.23ドルでした。
S&P500は前日比-43.96ポイント(-1.13%)の3,855.93ポイントでした。
ハイテク関連ナスダック総合指数は前日比-109.97ポイント(-0.95%)の11,425.05ポイントでした。
米国長期金利上昇とFOMC開催による警戒により3指標そろって下落しました。
米国10年長期金利は一時3.6%台と約11年ぶりの上昇、2年短期も3.99%と上昇し、金融引き締めによる景気減速が懸念され、消費関連株から景気敏感株まで売られました。また金利上昇時に売られやすい高PER(グロース株)などのハイテク株も売られました。
東証市場情報
東証プライムの売買代金は概ね2兆4719億円、売買高は10億6875万株でした。東証プライムの値上がり株は288、値下がりは1491と全体の8割が下落、変わらずは58でした。
直近で利益確定に押されていた海運株が上昇率一位で、原油価格上昇により鉱業や石油・石炭株が変われ、保険業などの金融関連株も買われました。ガラス・土石や輸送用機器などは2%を超えるきつい売りでした。
テクニカル的には前日の終値から下放れして取引スタート、支えと意識していた75日移動平均線を割り込み、200日移動平均線をまたぎながら取引を終えました。節目の27,000円には達しませんでしたが、全て下向きのボリンジャーバンドなど、今夜の米国FOMC次第ではさらに深い下げが入る恐れがありますので、警戒が必要です。
オシレータ系など売られすぎのサインも見受けられますが、トレンドが弱気になっていることを踏まえ割安感から大きくポジションを傾けることは控えておきましょう。
予想以上に金融引き締めへの警戒は強いことが伺え、米国10長期金利は3.5%台へ、政策金利に影響を受けやすい2年短期米国金利は3.9%台と4%を突破するほどの勢いとなりました。
個別銘柄では一方的にポジションを傾けることが難しいですが、利上げ(金融引き締め)による収益改善を踏まえ米国のJPモルガンチェースの値動きなど、国内の銀行株などに着目するのも良さそうです。九州フィナンシャルグループ(7180)など注目してみる価値はありそうです。
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