東証市場概況
2022年9月5日の東証市場は続落しました。
日経平均株価は前日比-31円23銭(-0.11%)の27,619円61銭でした。
先週末の米国市場3指標そろった下落の流れを受け、日本市場も続落となりました。取引開始時は売りが先行、売り一巡後は主力の値かさ株を中心に買い戻しが入りましたが、積極的な売買にはつながらず一進一退な相場となりました。
また米国5日の米国市場がレイバーデイ(労働者の日)日で休場なことも、上値を抑える要因となり、商いは2兆円割れと落ち込みました。
欧米の高インフレや金融引き締めによる世界的な景気減速による懸念、またロシアによる欧州向け天然ガス供給停止延長によるエネルギー高騰など、引き続き警戒する必要があります。
米国市場情報
米国2日の米国市場は反落しました。
NYダウ工業株30種平均は前日比-337.98ドル(-1.07%)の31,318.44ドルでした。
S&P500は前日比-42.59ポイント(-1.07%)の3,924.26ポイントでした。
ハイテク関連ナスダック平均指数は前日比-154.26ポイント(-1.31%)の11,630.86ポイントでした。
米国8月非農業部門雇用者数と8月失業率ともに市場予想を下回る結果に。それに加えて平均時給、耐久財需給も市場の想定内に収まり景気のピークアウトを示したので、FRBによる利上げ加速が和らいだことで、朝の取引開始時は買いが先行し上昇していきました。
買い一巡後は徐々に上げ幅を縮小していき反落しました。長期的な利上げ継続による懸念は根強く、さらにロシアによる欧州向けガスパイプライン・ノルドストリームのガス供給延長停止が欧州経済の打撃に繋がると嫌気され、米国3連休前にリスク回避の売りに押されました。
VIX指数は1.5%高に上昇。ドルインデックスも0.35%上昇、強さをみせつけています。
東証市場情報
東証プライムの売買代金は概ね1兆9985億円、売買高は8億1192万株と2兆円を割る薄い商いとなりました。東証プライムの値上がり株は687、値下がり株は1085、変わらずは65でした。
地政学リスクによるエネルギー価格高騰不安による思惑で石油・石炭関連や鉱業などが買われました。先月から上昇していた空運や陸運などは利益確定の売りに押されました。
テクニカル的には200日移動平均線に下値を支えられる形になりました。高値と安値を切り下げているので下落トレンド継続となりました。これで上値の抵抗が5・25日移動平均線となりました。
全体相場で支えとなるポイントで下げ止まり底値がかたい印象ですが、本日の弱い相場をみるとまだ反転のサインは見られません。今週は米国6日にISM非製造業景気指数、8日はECB政策金利、そして週末9日はメジャーSQと一進一退の相場になると思われます。
本日の個別銘柄の流れからすると、①1ドル140円と円安による収益改善が期待される銘柄、②エネルギー不安による石油資源関連株、③直近のきつい下落からくる半導体などのグロース銘柄のポイントになります。
コモディティ商品(金や資源などの商品先物)が反発し出しているので、物色銘柄対象は多々ありますが、石油・石炭株などは引き続き注目してみる価値はあると言えます。
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