東証市場概況
2022年9月2日の東証市場は3日続落しました。
日経平均株価は前日比-10円63銭(-0.04%)の27,650円84銭と小幅に下落しました。
米国金融引き締めによる景気減速の懸念が根強く、週末要因も含め軟調に取引を終えました。
連日の下落および昨日発表された日本市場の空売り比率51.2%で空売りの買い戻しや自立反発などで、ファーストリテイリングなどの主力値がさ株に買いが入り、東証市場は前日終値よりも上昇してスタートしましたが、勢いは続かず戻り待ちの売を浴びせられました。
1ドル140円台と円安が進んだことで、日本市場の下げ幅は限定的となりましたが、株式市場を好転させるほどの強さはみせませんでした。
今夜の未明に発表される米国雇用指数などを控え様子見ムードもあり売買代金も薄いものとなりました。
米国市場情報
米国9/1の米国市場は反発しました。
NYダウ工業株30種平均は前日比+145.99ドル(+0.46%)の31,656.42ドルと5日ぶりに反発しました。
S&P500は前日比+11.85ポイント(+0.30%)の3,966.85ポイントでした。
ハイテク関連ナスダック平均指数は前日比-31.08ポイント(-0.26%)の11,785.13ポイントでした。
米国2日に予定の失業率発表を控え、持ち高調整による買いがなどが入りNYダウは反発しました。
取引開始時は米国の底堅い景気指数の発表を受け売りが先行し下落。1日発表の週間新規失業保険申請数が23.2万件と市場予想を3週連続で下回り、労働需要の回復がFRBによる利上げを継続させるとの見方から一時は290ドルほど下げ幅を拡大させました。
NYダウ構成銘柄では直近売られていたディフェンシブとなる日用品のP&Gが1.2%高、ウォルマートやホームデポなどの内需などが買われました。また金利高による採算改善の思惑からJPモルガンチェースなどの銀行株も買われました。
米国政府による中国、ロシアへの半導体販売を規制したことでエヌビディアなどが売られ、SOX指数は約2%下落、ナスダック指数を続落させました。
ドル指数(ドルインデックス)は0.671%高の109.59と約20年ぶりの高値となり、ドル買いが一段と加速しています。
2日の米国はFRBによる景気判断材料となる失業率の発表を控えていますので、その動向が注目されます。
東証市場情報
東証プライムの売買代金は概ね2兆4774億円、売買高は10億3061万株でした。東証プライムの値上がり株は650、値下がり株は1096、変わらずは91でした。
米国金利高などで証券先物、保険や銀行などの金融関連株が上昇率上位になりました。鉄鋼、空運、鉱業など資源関連の景気敏感株は売られました。
テクニカル的には8/2以来の安値となりました。高値と安値を切り下げたので形でも下落、ボリンジャーバンドの-1σが抵抗と意識されます。長期のトレンドの参考となる200日移動平均線より上で支えられていますが、来週以降この27,000〜27,500円でトレンドの変化を確認したいところです。
来週はメジャーSQも控えており方向性は難しいですが、今夜の米国雇用統計の結果を無難に通過することが出来るなら、推しの強かったハイテク株などは押し目買いをしたいところです。
現在の株式の変動性を高めている大きな要因は金利とドル相場ですが、ここにきて再び中国がロックダウンを再開し始めているので、どこまで市場に影響を与えるか未知数ですが、変動性を高める要因の一つとして念頭にいれましょう。
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