東証市場概況
2022年9月14日の東証市場は大幅に反落しました。
日経平均株価は前日比-796円01銭(-2.78%)の27,818円62銭でした。
米国CPIショックにより米国市場が大幅に下落、日本市場もその流れを受け売りが先行し下げ幅は一時800円を超えました。
日本時間の昨夜に発表された米国8月CPIが市場予想を上回り、直近インフレのピークアウトを織り込んでいた市場にショックを与えました。インフレが進んだことで来週のFOMCにて0.75%(75bp)の利上げが確実視されましたが、株式市場はさらに1%の利上げも視野に入れた形で相場を変動させました。
直近の買い直しも短期的な資金が多かったこともあり、リスク回避の売りに押されました。
午後には日銀によるレートチェック(民間銀行に現在の為替レートの確認)を実施、日銀が為替介入を行うとの思惑でドル円レートが144円から143円へ円高となり投資家心理が警戒、日経先物の断続的な売りに押されました。
米国市場情報
米国13日の米国市場は反落しました。
NYダウ工業株30種平均は前日比-1276.37ドル(-3.94%)の31,104.97ドルでした。
S&P500は前日比-177.72ポイント(-4.32%)の3,932.69ポイントでした。
ナスダック総合指数は前日比-632.84ポイント(-5.16%)の11,633.57ポイントでした。
朝方発表の米国8月CPI(消費者物価指数・前年比)が市場予想を上回り、FRBによる利上げが加速するとの懸念から、米国市場は3指標そろって大きく下落しました。
VIX指数も14%高に上昇、米国10年債券3.4%台に上昇のほか米国短期2年債も3.7%台に上昇、金利上昇により高PERのハイテク株も売られました。
それに加え台湾に対する中国への侵攻を阻止するため対中制裁を検討するとの報道もあり、地政学リスク懸念で一段と下げ幅を拡大しました。
東証市場情報
東証プライムの売買代金は概ね3兆620億円、売買高は12億48万株でした。東証プライムの値上がり株は131、値下がり株は1675、変わらずは31と約9割が下落しました。
空運は強い動きで、鉱業も買われました。精密機器、電気機器、ゴム製品は厳しい売りにさらされました。
テクニカル的には前日の終値から下向きに離れ、上髭がなく実体が長く強い売りを示しました。支えのポイントと意識される5・25移動平均線と一目均衡表の基準線をあっさり割り込み、ボリンジャーバンドの-1σに支えられる形で取引を終えました。
明日以降の下げ止まりの目安になるポイントとしては75・200日移動平均線が横たわる27,200〜27,500円が目安となります。
CPIショックで大きく米国市場は下落しましたが、暴落のサインというよりは深い調整に入る恐れがあります。
2022年6月9日発表の米国CPI(前年比)では市場予想の8.3%で結果は8.6%と市場予想を上回ったことで、6/9〜6/16まで下落トレンドとなりました。
来週のFOMCを通過するまでは一進一退もしくは続落することも念頭には入ります。しかし6/17以降の米国市場は大きく反発しており、今回も安易な空売りは警戒する必要があります。空売りを入れる場合は短期目線と割り切って行うほうが良いと言えます。
また買いを入れる場合も来週の米国FOMCを通過するまで様子見も良いと言えます。
空運や陸運、サービスなどインバウンド関連は強い相場で引き続き注目するのも良いでしょう。
日銀の為替介入など、市場全体が変動性の高まることは念頭にいれ、短期または株数を減らした戦略で売買するようにしましょう。
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