東証市場概況
2022年8月30日の東証市場は反発しました。
日経平均株価は前日比+316円62銭(+1.14%)の28,195円58銭でした。
米国金融引き締め継続への懸念から急落した前日の日本市場、短期の自立反発と空売りの買い戻し、時間外の米国株先物指数の下落スピード鈍化により東証市場は買われました。
上げ幅は限定的でしたが、東証全業種が上昇する盛り上がりとなりましまが、節目の28,000円を超え、上値は25日移動平均線が意識されるラインとなりました。
米国市場情報
米国29日の米国市場は続落しました。
NYダウ工業株30種平均は前日比-184.41ドル(-0.57%)の32,098.99ドルでした。
S&P500は前日比-27.05ポイント(-0.66%)の4,030.61ポイントでした。
ハイテク関連ナスダック平均指数は前日比-124.04ポイント(-1.02%)の12,017.67ポイントでした。
先週末のジャクソンホール会議後のFRBパウエル議長発言において今後も物価の安定のための継続的な利上げを示唆。週明けの米国株式市場もその流れをくみ継続的な金融引き締めが懸念され3指標そろって下落しました。
原油先物価格が高止まりしていることもありシェブロンが上昇するなど、NYダウは売り一巡後は小幅に上昇する面もありましたが勢いは続かずマイナス圏で取引を終えました。
今週米国市場は雇用統計関連、製造業PMIなど利上げやインフレなどに関連する重要な経済指標発表がありますので、神経質な相場となるでしょう。
東証市場情報
東証プライムの売買代金は概ね2兆4563億円、売買高は9億9838万株でした。東証プライムの値上がり株は1542、値下がり株は243、変わらずは49と約8割が上昇しました。
原油先物価格高止まりにより鉱業や石油・石炭株が連日で上昇率上位に。陸運や卸売など内需なども買われました。
前日のブログで景気に左右されにくい内需・ディフェンシブ株も物色と解説。本日は内需の一角が買われているので、継続して物色するようにしましょう。
テクニカル的には前日の高値と安値を切り上げ上昇。一時的に始値より下落しましたがすぐさか買いが入りプラス圏で取引を終えました。
日足では上値の抵抗と意識されるラインは25日移動平均線が28,300円付近、そして一目均衡表の基準線と転換線が28,500円付近にまたがり、強い抵抗となると思われます。
今週の国内外の株式市場も米国製造業PMIや失業率などの雇用統計の発表など少なからず株式市場に影響をあたえる要因となります。
そして注目はWTI原油価格。先週は91ドルまで下落していましたが、ここにきて96〜97ドル台で横ばい。注目されてるインフレ率、すなわち物価の安定のカギとなる原油価格ですが、100ドルに上昇もみえてきているので、先の経済指標発表など含め、株式市場への資金流入が入りにくいと思われます。
日本市場だけみるとネガティブな要因は少ないですが、今週も外部要因に左右されやすい相場といえそうです。
前述の内需・ディフェンシブの相場の通り、多数の投資家が同じ観点で投資を行っていると推測できます。
ドル円レートも140円を突破しそうな勢いで、だからといって輸出関連などに積極的に投資できるとは言い難い相場です。
今月は来週にメジャーSQ、そして世界の金融市場が注目する9月FOMCなどもあることを念頭に積極的に買いのポジションを持つよりは、株数を減らしてキャッシュの比率を多くして投資するべきと言えそうです。
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