東証市場概況
2022年8月29日の東証市場は反落しました。
日経平均株価は前日比-762円42銭(-2.66%)の27,878円96銭でした。
先週末の米国市場3指標そろった幅のある下落により取引開始より売りが先行。先週末の終わりから下向きのキャップをあけ下落、一時800円程度まで下落しましたが、売り一巡後はバリュー株の一角に買いが入り下値は支えられました。
米国ジャクソンホール会議後のFRBパウエル議長による継続的な金融引き締めが懸念されましたが、利上げ継続との見方でドル円レートは1ドル137円台まで円安・ドル高が進みました。
SOX指数も5.8%安となり東京エレクトロン5%安、レーザーテック5.6%安、アドバンテスト4%安と主力の半導体銘柄がきつい売りを浴びせられました。
米国市場情報
米国26日の米国市場は前日比-1008.38ドル(-3.03%)の32,283.40ドルでした。
S&P500は前日比-141.46ポイント(-3.37%)の4,057.66ポイントでした。
ハイテク関連ナスダック平均指数は前日比-497.55(-3.94%)ポイントの12,141.71ポイントでした。
注目されていたジャクソンホール会議後のFRBパウエル議長の講演により改めて金融引き締めが必要との見解で、長期的に利上げが継続するとの懸念から3指標そろって下落しました。
米国のみならず欧州中央銀行も利上げペースが加速するとの観測も強まり、リスク回避の売りに押されました。
パウエル議長は家計や企業に痛みをもたらすと説明し、景気に影響を与えてでも物価高を抑えることを強調しました。NYダウ構成銘柄30種すべて下落、事務用品の3Mは10%近く下落するなど景気敏感株を中心に下落しました。
今週の国外市場は月末に中国PMI、週後半にかけ製造業PMIや雇用統計関連などの重要な指標を控えており、ふたたび神経質な相場に警戒しましょう。
東証市場情報
東証プライムの売買代金は2兆5949億円、売買高は10億7366万株でした。東証プライムの値上がり株は174、値下がり株は1635、変わらずは28と全体の約9割が下落しました。
鉱業や石油・石炭株の2業種のみ上昇、精密機器や機械などが売られました。
テクニカル的には先週末の終値から窓をあけて下落。25日移動平均線、一目均衡表の基準線を割り込んで節目の28,000円をも割り込みした。ボリンジャーバンドの傾きも変わり、明日以降空売りの買い戻しや売られすぎからの自主反発も入る可能性もありますが、さらに下げがきつなる恐れがありますので警戒が必要です。
先週末のチャートでも実体がほとんどなく、上髭が長い値動きで高値圏で利益確定の売りに押されていたので、本日もリスク回避の売りにより大きく下落した模様です。
下値はバリュー株を中心に支えられましたが、下げ止まりのサインの観測もなく、VIX指数も2%高の26.73ポイントまで上昇しているので、相場の変動性に引き続き警戒が必要です。
今週の国内外株式市場は31日に中国製造業PMIを皮切りに、米国31日未明にADP雇用指数、9月1日は米国製造業PMIと8月ISM製造業景況指数、週末は米国8月失業率など重要な経済指標発表が目白押し。先週につづき神経質な相場となりそうですので、週後半にかけては様子見が広がりと思われます。
景気に左右されにくい医薬品や食料品などに目を向けるのも一つの戦略と言えそうです。
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